開業前に知っておこう!なるほどジェネリック

(3)添加剤について

提供日本ジェネリック㈱ 平野 伸治氏 http://www.nihon-generic.co.jp/ コラム提供者のアイコン

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 医薬品を製造するには、主薬となる医薬品原料を製剤化させるために「添加剤」の使用は欠かせません。ジェネリック医薬品は、先発医薬品と異なる添加剤を使用することがあります。しかし、添加剤の違いによって有効性・安全性に違いが生じるようなことはありません。先生方からは「先発医薬品と添加剤が異なるが、効き目や副作用は同じと言えるのか」という声もありますので、今回は添加剤についてふれてみます。

 ジェネリック医薬品には先発医薬品と同一の有効成分が同一量含まれており、基本的には効能・効果や用法・用量も同じです。先発医薬品と治療学的に同等なため、先発医薬品と代替が可能な医薬品です。(ただし、先発医薬品の特許等により、効能・効果や用法・用量が異なる場合があります。)

 しかし、ジェネリック医薬品は、先発医薬品と全く「同じ」である必要はありません。例えば、先発医薬品が製剤特許を有している場合などは、先発医薬品と異なる添加剤を使用することがあります。また、ジェネリック医薬品の中には製剤を小型化したり、味を良くするなど製剤工夫を施したものもありますが、こうような場合にも添加剤は異なります。

 添加剤には、日本薬局方の製剤総則の既定により、薬理作用を示したり、治療効果を妨げる物質を使用することはできません。また、過去に使用された経験があり、安全性が確認されているものだけが使われています。(新規の添加剤を使用するには、毒性試験等を行い、あらためて安全性を確認する必要があります)。

 添加剤の成分や配合量が異なっていても、生物学的同等性試験によって、先発医薬品との同等性を示すことで、有効性・安全性に差が無いことを確認しています。ただし、ジェネリック医薬品・先発医薬品を問わず、患者さんの体質によっては、まれに添加剤によりアレルギー症状が引き起こされることがありますので、添付文書に添加剤の名称を記載しています。

 このような異なる添加剤を使用することは、必ずしもジェネリック医薬品に限ったことではありません。既に上市されている先発医薬品でも添加剤を変更することがあります。例えば、普通錠をもとにOD錠を開発する場合、両製剤の有効性・安全性に違いがないか生物学的同等性試験によって確認されます。これはジェネリック医薬品と全く同じ考え方によるものです。

 なお、アメリカのジェネリック医薬品は先発医薬品と必ず同じ添加剤を使用している、という話を聞くことがありますが、これは完全な誤解であり、そのような事実はありません。

 いかがでしたでしょうか。添加剤の違いによって製剤が異なっても、有効性・安全性に差が生じないことが確認されているのです。もし患者さんからジェネリック医薬品についてご質問を受けましたら、「先発医薬品と違いはありませんよ」と、ぜひおすすめ下さい。

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