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脳神経外科医の年収はいくら? 年収が高い理由・収入アップ戦略

脳神経外科医の年収はいくら? 年収が高い理由・収入アップ戦略

公式統計が示す脳神経外科医の平均年収は、全診療科トップの1,480万円です。

くも膜下出血クリッピングや血管内ステント留置など高単価手術が報酬に直結し、症例数によっては2,000万円台に到達するケースもめずらしくありません。しかし、24時間オンコールや緊急手術の連続など、ハードワークが収入の裏側にあるのも事実です。

この記事では、脳神経外科医の年収と勤務実態をデータで可視化し、キャリア段階別の年収レンジと伸ばし方を解説します。

専攻医からセンター長クラスまで「いつ・どこで・何をすれば」収入がアップするのかを、求人事例と交渉ポイントを交えながら解説します。高収入を狙いつつワークライフバランスを保ちたい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

脳神経外科医の専門領域と勤務実態

救急の最前線で診療を行う脳神経外科医は、高度な専門性とハードワークが特徴です。以下では、脳神経外科の領域の幅広さ、オンコールや手術負荷の実態、労働時間の実態をデータを用いて解説します。

多岐にわたる専門領域

脳神経外科は 脳腫瘍、脳血管障害、頭部外傷、脊椎・脊髄疾患、てんかんなどの機能的疾患、小児脳神経外科、末梢神経外科、放射線治療を含む8分野に細分化されます。

診断から開頭手術、血管内治療、放射線治療までワンストップで対応するため「外科医の目と技を持つ神経系総合医」と称されるのが特徴です。救急搬送で病態が確定していない症例を受け持つことも多く、術前から集中治療、在宅復帰まで一貫してフォローする包括的なスキルが求められます。

オンコールと手術負荷が高い

JILPT「勤務医の就労実態と意識に関する調査」によると、脳神経外科医のオンコール当番率は97.6%、そのうち月4回以上が36.7%と、外科系の中でも突出しています。

くも膜下出血や重症頭部外傷は時間の経過が症状の進行や予後に大きく影響するため、迅速な対応が求められます。夜間でも開頭クリッピングや血管内治療を即座に行う体制が必須です。

手術件数は年間200〜400件を超えることも珍しくなく、緊急手術の比率が高く、予定外の長時間手術が続くこともあります。

労働時間の実態

JILPT「勤務医の就労実態と意識に関する調査」では、週あたりの平均労働時間は52.3時間で、60時間以上が40.2%と報告されています。

外来・病棟業務に加え、術前カンファレンスや術後管理、集中治療室対応が重なるため、労働時間は長くなる傾向があります。

長時間かつ不規則な労働を補う形で診療報酬や出来高単価が設定されているため、診療科平均年収は1,480万円とトップクラスです。しかし、高収入の裏側には高い専門性と長時間労働がある点を押さえておく必要があります。

脳神経外科医の平均年収と診療科別比較

医療スタッフの写真

脳神経外科の年収は「医師の中でも高い」とよく言われますが、他の診療科と比較してどの程度異なっているのかはデータを見ないとわかりにくいものです。

ここでは公式統計を基に平均年収を示し、外科・整形外科などと比較しながら、長時間労働やオンコール回数の多さといった負荷と収入のバランスを明らかにします。

 

平均年収1,480万円の実態

JILPT「勤務医の就労実態と意識に関する調査」では、脳神経外科医の年間平均給与は1,480万円で全診療科中トップと報告されています。

内科医の年収は1,247万円、外科医の年収は1,374万円と同資料で報告されていることから、脳神経外科医の年収の高さが伺えます。脳神経外科医の年収の高さは、24時間のオンコール体制や高難度手術の技術料が反映されていると言えるでしょう。

 

外科・整形外科など他科との年収ギャップ

同じ調査で高年収上位に入る診療科は、外科 1,374万円、麻酔科 1,335万円、整形外科 1,290万円です。脳神経外科の 1,480万円 と比べると、およそ 110万〜190万円 の差があります。

脳神経外科の年収が突出している背景には、くも膜下出血クリッピングや脳血管内ステント留置といった高単価手術が多いことが挙げられます。こうした高度急性期手術を年間200件以上こなす医師の場合、年収が2,000万円台に達することも珍しくありません。

 

労働時間・オンコール負担と収入の関係性

同調査で報告されているように、脳神経外科医は、週平均労働時間が52.3時間に達し、60時間超の勤務が40.2%という長時間労働が常態化しています。また、オンコール当番率は97.6%、そのうち月4回以上が36.7%と待機負担も群を抜いて高いのが実情です。

こうした 高ストレス・高リスクの勤務実態を補うため、診療報酬や出来高単価が厚めに設定されており、結果として脳神経外科は診療科別でトップクラスの年収を維持しています。

 

高収入と高負荷のバランスをどう取るか

脳神経外科では、オンコールと緊急手術が発生するため、家庭やプライベートとの両立は容易ではありません。長時間労働・夜間呼び出しに対応できるタフさと家族の理解は欠かせないでしょう。

年収をさらに引き上げたい場合は、血管内治療専門医などサブスペシャルティ資格を取得し、症例豊富な民間急性期病院へ転籍すると年収が上がりやすくなります。執刀件数や救急受け入れをKPIに設定し、賞与係数や歩合を交渉すると1,800万〜2,000万円台も実現可能です。

一方、ワークライフバランスを優先したい場合の選択肢としては、公立病院やリハビリ病院が挙げられます。年収水準こそ下がるものの、オンコール頻度が減り夜間呼び出しも限定的です。オンオフを明確に分けたい医師には有力な選択肢となるでしょう。

キャリアのステージや家族構成によって最適な働き方は変わります。まず「収入」「専門性」「プライベート」の優先順位を整理し、自身に合った勤務先やポストを選びましょう。

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キャリア別の年収

キャリアが進むにつれて脳神経外科医の年収は、段階的にアップする構造になっています。ここでは「専攻医」「専門医〜医長」「部長・センター長・准教授」の3ステージに分け、それぞれの年収レンジと伸ばし方のポイントについて解説します。

 

専攻医(900万〜1,200万円)

専攻医フェーズは「大学病院で経験を積む」か「市中救急病院に移って症例と収入を両立させる」かで、年収レンジが大きく変わります。まずは代表的な働き方と額面の目安を整理しましょう。

勤務形態 想定年収 収入の主な内訳
大学病院(常勤) 約900万円 基本給30万〜40万円+当直3〜4回/月(約2.5万〜3万円)+賞与
市中救急病院+週1当直 1,100万〜1,200万円 基本給45万〜55万円+当直4回/月(約7万〜10万円)+賞与
民間急性期病院+外勤当直(月3〜4回) 1,200万円超 基本給50万〜60万円+外勤当直8万〜12万円/回 ×3〜4回+賞与

 

大学病院は、研究設備や学会補助が手厚いですが、当直単価は低めです。症例経験と学術活動を優先する時期と割り切る医師が多いです。

市中救急病院の場合は基本給が高く、夜間救急を担当する当直料も7万〜10万円が相場です。週1回の当直で大学病院より200万〜300万円上乗せになるケースも見られます。

民間急性期病院+外勤のパターンが、年収は最も高くなる傾向があります。常勤先とは別に高単価の外勤当直を加えると、専攻医でも1,200万円を超える水準に届きます。地方都市の基幹病院や救急指定病院が狙い目ですが、労働時間とのバランスを見極めることが不可欠です。

「今は症例を選ぶか、それとも収入を重視するか」。専攻医のうちは、この問いに答えながら働き方を選ぶことをおすすめします。

 

専門医〜医長クラス(1,400万〜2,000万円)

専門医資格を取得して4〜6年が経つ頃には、求人市場での需要は一気に高まります。

とくに民間の急性期病院では、年収1,400万〜1,700万円 が常勤フルタイムのボリュームゾーンです。さらに血管内治療や脳卒中センター運営に関与できる医師は、交渉次第で 1,800万円台〜2,000万円 が視野に入ります。

年収アップのポイント ねらい目 想定上乗せ額
① サブスペシャルティ資格 血管内治療専門医・脳卒中専門医 固定手当+100万〜200万円
② 血管内治療 緊急カテ対応 5万〜10万円/症例 年+150万〜300万円
③ 賞与係数 年間執刀件数・救急搬送数を提示し、係数+0.3〜0.5か月 年+150万〜200万円

 

キャリア中盤で「医長ポスト+血管内治療」を軸に年収を底上げすると、次のステップ(部長・センター長)の交渉がスムーズになります。自分のスキルセットを棚卸しし、どのポイントで年収を伸ばすか戦略的に選びましょう。

 

部長・センター長・准教授クラス(2,000万〜2,500万円超)

脳神経外科でトップマネジメントに就くと、年収レンジが一気に上がります。例えば、300床以上の病院に新設された脳卒中センター長の年収目安は 2,000万〜2,300万円 です。

年収の内訳

  • 基本給:約1,500万円
  • 管理職手当:200万円前後
  • 診療収益歩合・インセンティブ

高額求人の例

ポスト・勤務形態 掲載年収
脳神経外科部長・週5日 最大2,500万円
へき地公立病院/新設脳卒中センター※ 2,400万〜2,800万円

※へき地や新設センターは「症例確保」や「ブランド確立」を急ぐため、歩合率や管理職手当が高めに設定される傾向があります。

部長・センター長クラスでは 「経営視点で診療収益を伸ばす」 ことが報酬に直結します。

  • 症例の増加(救急搬送数、紹介数)
  • 高単価手技の拡充(血管内治療、定位放射線治療)
  • チームビルディング(若手確保でオンコール負担を分散)

これらを面接の際にアピールし、管理職手当+歩合率+設備投資枠を一括で交渉すれば、2,500万円超の年収も十分狙えます。

キャリア別年収モデル

医師の写真

脳神経外科医の収入は、キャリアの節目ごとに階段式にアップする点が特徴です。専攻医でまず1,000万円の壁を越え、専門医〜医長クラスで1,800万円台が視野に入り、部長・センター長では2,500万円超も狙えます。

このような脳神経外科医の年収モデルを、キャリア段階ごとに解説します。

 

専攻医(卒後3〜5年):900万〜1,200万円

大学病院にとどまると年収は900万円前後が天井ですが、民間急性期病院へ転籍して週1回の救急当直(7万〜10万円/回)を入れるだけで 1,100万〜1,200万円 が現実的なレンジになります。

転籍先の選定では「症例数」「当直単価」「学会旅費補助」の3点を必ずチェックしましょう。

 

専門医〜医長クラス:1,400万〜2,000万円

専門医資格を取得して4〜6年目になると、民間急性期病院のフルタイム求人は 1,400万〜1,700万円 がボリュームゾーンです。

さらに 脳血管内治療専門医や脳卒中専門医を取得して血管内オンコールを担当すると歩合が加算され、1,800万円台が射程に入ります。求人データでも「週5日1,500万〜1,800万円+インセンティブ」の求人が多数確認できます。

以下の3点に注意して、年収を上げる戦略を検討するとよいでしょう。

1.サブスペシャルティ資格
資格手当だけで年+100万〜200万円。

2.血管内治療
症例につき5万〜10万円、年間+150万〜300万円の上積み。

3.賞与係数
執刀件数・救急搬送数を提示し、賞与係数+0.3〜0.5か月で年+150万〜200万円。

 

部長・センター長・准教授クラス:2,000万〜2,500万円超

300床クラスの脳卒中センター長ポストでは「基本給1,500万円+管理職手当200万円+歩合」で 2,000万〜2,300万円が相場です。

実際に求人サイトには「脳神経外科部長・週5日・2,500万円可」の高額求人が掲載されています。へき地の公立病院や新設センターでは人材確保を急ぐため、2,400万〜2,800万円の提示例も複数あります。

以下の年収アップのポイントを意識して、勤務先を探すと良いでしょう。

  • 管理職手当+歩合 をセットで交渉し、歩合率の明文化を忘れない。
  • 高額招聘案件 は「当直なし・土日休み」など働き方の条件も併せて確認する。

チームの人員配置を事前に把握し、オンコール負担やマネジメント範囲を明確にする。

年収を段階的に引き上げるポイント

脳神経外科医の年収は、勤務先の報酬・サブスペシャルティ資格・管理職への転身という3要素が影響しています。

  • 専攻医期は、民間急性期病院+高単価当直で1,200万円台が視野に入る。
  • 専門医〜医長期は、血管内治療などの資格取得で歩合が加算され、1,800万円台まで伸びやすい。
  • 部長・センター長期は、管理職手当と診療収益の歩合をセットで交渉すれば、2,500万円超も十分狙える。

高収入にはオンコールと長時間労働が付きまとうため、「収入」「専門性」「生活時間」の優先順位を見極め、自分に合った病院種別とポストを選ぶことが肝心です。

将来の開業を視野に入れる場合は、早い段階で資金計画を立て、物件選定や診療圏調査を進めておくとスムーズに移行できます。開業支援やキャリア相談が必要なときは、日本調剤までお気軽にご連絡ください。

 

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