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医院開業コラム

(7)もし、突然働けなくなったら…

新型コロナウイルスの脅威はまだまだ収まりそうにありません。
現在、弊社に開業医の先生方から一番たくさんお問合せをいただくのは、「コロナに感染してしまった時の休業補償」について、です。
前回も書きましたが、現在において新型コロナウイルスによる休業をフルカバーしてくれる保険は残念ながら存在しません。ただし、大手損害保険会社が、5月1日を目途に事業者向けの火災保険のうち、食中毒・感染症を原因とする利益損失・費用等を補償する契約については、新型コロナウイルス感染症の発生が原因で生じる消毒・隔離の費用として一律20万円をお支払いする準備を進めているとの発表がありました。
新型コロナウイルスに対する保険会社の対応は、日々情報が更新されています。

さて、新型コロナウイルスに限らず、開業された先生方がとても心配されるのは、「もし、突然働けなくなったら」という問題です。
万が一亡くなった場合には、団体信用生命保険で借入金が相殺され、死亡保険金があればご家族の生活の保障になります。

しかし、ある日突然倒れて何日間も休業せざるを得ない場合は大変です。
実際の例をご紹介いたしましょう。
マラソンが趣味のA先生は数年前の9月にハーフマラソンに参加されました。その日は9月とは思えない暑さの中、先生は途中で意識を失い救急搬送。熱中症でした。
ICUで7日間、生死の境をさまよいました。多臓器不全でご家族も友人も
「もうダメかも…」と思われたそうです。
ところが奇跡的に意識が回復し、なんとか一命はとりとめました。
一般病棟に移ってから入院が2週間、退院後にご自宅で2週間療養されまし
たそうです。しかし、もう大丈夫かと思いリハビリを兼ねた外出先で体調を崩し、また病院へ緊急搬送。歩くこともままならない状態でCKが異常値を示したため再度2週間入院され、退院後に10日間の自宅療養を経て、ようやく仕事に復帰しました。その間、クリニックは2か月間の休業でした。

このようなケースでは、家賃・スタッフさんの給与・借入金返済・リース料などの支払いは、売り上げが立たなくても待ってはくれません。そんな時に役立つのが、「所得補償保険」です。所得補償保険は、先生ご自身が病気やケガでお仕事ができない場合に、補償を受ける事が出来る保険です。
新型コロナウイルス陽性による入院や自宅療養も対象になります。
所得補償保険は、加入限度額が先生の年収の70%までしか加入できないものや、クリニックの売上に応じた額まで加入できるものなど様々ありますので先生の万が一の場合をきちんとカバーできるものをお選びください。

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