クリニック開業時の労務管理のポイントシリーズの第二回目は、『面接』についてお話しいたします。
『面接』における重要なポイントして、(1)面接日の設定、(2)事前準備、(3)面接・事後対応があります。
(1)面接日の設定
開業時には、クリニックの事業計画・来院見込み患者数などを考慮し、必要なスタッフ数を職種別に正スタッフ・パートと分けて決めていくことになります。一定数のスタッフ数を確保する必要があるため、面接日の設定が重要になってきます。面接日は、研修開始予定日の1ヶ月以上前の『日曜日』に設定することが一般的になります。
開業時のオープニングスタッフの求人は、中途入職に比べ人気が高いため、先生にあうスタッフを選べるチャンスです。
(2)事前準備
面接時に、限られた時間(1名あたり15分から20分程度)の中で、応募者の情報を聞き出すためには、事前準備が重要です。
①アンケートの準備
面接前に記入してもうら2種類のアンケートを準備します。
ⅰ.応募者の基本情報・希望勤務日時・希望条件等
ⅱ.健康状態チェックシート
上記のアンケートにより、応募者の基本情報の一部を書面で残せますし、面接時間の短縮にもつなげることができます。
②面接時ヒアリング項目の準備
面接時に限られた時間で確認したい項目・重点を置いて確認したい事項を事前に整理して、ヒアリングシートという形で準備しておきます。
例)受付事務:コミュニケーション重視のヒアリング
看護師:実務スキル重視のヒアリング 等
上記の事前準備により、面接時の応募者対応がスムーズになります。
(3)面接・事後対応
面接当日は、事前準備を踏まえ、確認事項を進めていきますが、特に院長先生にあう人かどうかや、スタッフ間のバランスをチェックしていくことが重要になります。少人数の職場の中で、皆で一緒にクリニックを立ち上げ、職場づくりをしてくれるような方を選考していくとよいと思います。
面接後には、その日のうちに、応募者についての選考を行い、内定を出したい方には、すぐにでも先生から直接連絡を入れて頂き、内定者の確保を行うことが重要です。
内定の連絡をしても即答できない応募者には、5日間程度の期限を設けて返事もらうようにし、内定辞退があれば、速やかに次の候補者に内定を出していくことで、入職予定者を確保していきます。
内定の連絡後に、書面で『内定通知書』を送付し、『入職承諾書』を返信してもらう手順を作っておくと、スタッフも安心して入職準備に入れます。