開業を目指したら考えるライフプランと保険とお金

(8)医師賠償責任保険

提供(株)Watrayコンサルティング 後藤淳子氏 https://watray.co.jp/ コラム提供者のアイコン

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 今回は「医師賠償責任保険」についてお話しいたします。
医師賠償責任保険とは、万が一医療事故を起こして患者に身体の障害が発生した場合に問われる賠償責任を補償する保険です。
勤務医の先生方は勤務先の病院が加入している病院賠償責任保険で対応されるケースがほとんどです。複数のアルバイト先のある先生はご自身で勤務医賠償責任保険に加入されている先生もいらっしゃることでしょう。

 開業されるとご自身で医師賠償責任保険に備えることになります。
多くの先生は開業地で地区医師会、都道府県医師会に加入し、日本医師会に加入されるプロセスを踏まれると思いますが、日本医師会に加入することで自動的に「日本医師会医師賠償責任保険」に加入することができます。
保険料は日本医師会の会費から支払われますので、個別に保険契約の必要はありません。補償限度額は事故一件あたり最大1億円、年間1億円の補償のため、高額賠償に備えて任意加入の特約を付加し一事故2億円、年間6億円までカバーすることができます。
ただし、日本医師会医師賠償責任保険は、100万円の免責があります。
1億円に対しての100万円というと一見大したことがないように感じてしまいますが、実際に自分の貯金から100万円を出すとなると大変です。この100万円をカバーするための保険には別途加入して備えておきましょう。
医師会に加入しないという先生は、ご自身での医師賠償責任保険加入が必要です。

 また、医師賠償責任保険では美容を唯一の目的とする医療行為に生じた賠償は補償がされません。美容医療で開業される先生は美容医療賠償責任保険へのご加入をご検討ください。患者の死亡や重度後遺症に対しての賠償金に備える大型補償の保険や、少額の賠償金や弁護士費用もカバーしてくれる保険もあります。
美容医療での訴訟は1000万円以下で示談のケースが多くみられます。実際のトラブルケースも踏まえて保険を選ぶことが大切です。特に美容医療は先生の施術に落ち度がなくても、患者さんからの不満などからクレームに発展するケースが非常に多くみられています。トラブル対応に大事な診療時間を奪われないためにも、トラブルが発生した段階で美容医療訴訟に詳しい弁護士に依頼できるようなサービスのある保険を
選ばれると安心です。

 開業時に加入すべき保険は、借入に対する保険・テナントにかける保険・動産にかける保険・働けなくなった時の保険・医師賠償責任保険・万が一の死亡保障など多岐に渡っています。何か必要で何が不要か、どのくらいの補償に備えれば良いのか、どの保険会社を選べばよいのか、保険はとても複雑です。すべてワンストップでアドバイス
ができる医師専門の保険代理店をぜひご活用ください。

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