診療科目別で紹介する『これからのクリニック経営手法』

(3)「耳鼻科」の医院経営のこれから

提供株式会社船井総合研究所 上藤英資氏 http://byoin-clinic-keiei.com/ コラム提供者のアイコン

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 診療科目によって1日あたりの診察人数は大きく変わります。その中でも耳鼻咽喉科は1日あたりの診察人数が、特に繁忙期においては最も多い科目です。船井総研がご支援している中でも、繁忙期には300人を超える患者さまを診察している医院もあります。そのため、耳鼻咽喉科の医院経営においては、”診療体制づくり”が非常に重要となってきます。

効率的な診療のために、診察の質が犠牲になるようなことがあってはいけません。院長先生がされている業務(問診、説明、カルテ作成など)をスタッフに移譲していくことが、効率的な診療体制づくりにおける最重要ポイントです。

 耳鼻咽喉科の特徴の2つめは、”繁忙期と閑散期の患者数の差が非常に大きい”という点です。先ほども書いたように、繁忙期の2~3月には300人を超える患者さまが来院する一方で、7月・8月の閑散期には患者数が100人を切るような日もあります。

そのような中で、繁忙期と閑散期、どちらにあわせた人員配置にするかは
非常に悩まれる点だと思います。そこで、繁忙期の人数を基準とした職員配置を敷き、閑散期には常勤職員にしっかりと有給消化してもらうことをおすすめしています。そうすることで職員満足度も高まります。

 今後労働者人口が減少し、職員採用がさらに難しくなる、という時代背景を考えると、余裕を持って職員を確保しておくことは非常に重要なのです。

 多くの耳鼻咽喉科では小児患者が患者層の中心です。日本が少子高齢化の時代に突入しているということを考えると、今のままの外部環境が何十年も続くということはありません。これからは中長期的な対策として、遠方からも患者さまが来院してくれる疾患、治療の強化に取り組むことが必要になります。例えば、睡眠時無呼吸症候群、舌下免疫療法、補聴器外来などの治療に特化したWEBサイトを作成し、PPC広告をはじめとしたインターネット広告で、今までリーチできていなかったエリアの患者さまの来院を促します。

 少子高齢化、人口減少という避けられない問題に対しては、長期的な取り組みが必要です。ぜひ将来を見越した早めの対策を行っていただければと思います。

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