成功するクリニック開業 6つの秘訣

(5)『患者さま満足度の最大化』を目指そう

提供船井総合研究所 上藤英資氏 http://byoin-clinic-keiei.com/ コラム提供者のアイコン

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選ばれ続けるクリニックを目指すために

患者さまから支持され、来院し続けていただける医院、それが、目指す医院の理想像です。そうなるためには、「患者さまから選ばれ続ける」ことが必要です。

現実を見ると、開業候補地には恐らく数件の「同科目」の診療所があることが多いのではないでしょうか。「複数」の選択肢(診療所)の中から、患者さまに「ここに診てもらおう」と選ばれる医院である必要があります。そのために大事にしていただきたい「患者さま満足」について説明いたします。

初めて来院した患者さまが、「また来たい」と思うことが再診につながり、口コミからの紹介患者につながります。そのために、来院された患者さまの「満足度」をしっかり確保することが大事になります。

そこで考えていただきたいのが、「患者さまがまた来たい、と思う理由は何だろう」ということです。言葉を変えると「“患者さま満足度”とは何だろう」ということです。

真の「患者さま満足度」とは

よく先生方から「医師が丁寧に診察すれば、患者はついてくる」という話をお伺いします。しかしながら、もし患者さまが「また来たい」と思う要素が「診察の丁寧さ」だけであれば、極端な例で言うと「夜何時まで待っても、患者さまが来院する」という医院が存在してもいいはずです。

ところが、現実的には、
・診察待ち時間が1時間半~2時間になると、患者さまから待ち時間のクレームが増える
・診察待ち時間が1時間半~2時間になると、一日の総来院患者数が頭打ちになる
という現象が間違いなく起こります。

つまり患者さま満足度は、「医師の診察の丁寧さ」だけではない、ということです。

船井総合研究所では、患者さま満足度の定義を、「治ること」×「分かること」×「早いこと」とセミナーなどでお話します。

間違えてはいけないのは、「医師の診察の丁寧さ」という要素は、満足度のための絶対的ベースである、ということです。その上で、上記3つの視点がある、という捉え方をしていただきたいと思います。

根本的な満足度として、「先生に診てもらったら“症状が治った”」という
「治ること」や「自分の病気や治療法について丁寧に説明してもらって、安心した」という「分かること」も大切です。それは、「診察の丁寧さ」に似ているかもしれません。

もう一つの「早いこと」という点。待ち時間が長くなると、患者さまからのクレームが増え、結果として「待ち時間が長いから、違うクリニックに行こう」と患者さまが“離反”する要因になります。だからこそ、「来院してから診察までの待ち時間を短くすること」と「診察が終わってから会計に進むまでの待ち時間を短くすること」が重要です。

「開業するときはこんなに患者さまが来ると思っていなかったから、診察室は一つだけにした」という話は、先生方からよくお聞きします。これから開業をご検討される先生には、「患者さまが多く来院しても、待ち時間を短くするための“患者動線”と“スタッフ動線”」を頭に入れた上で、院内レイアウトを考えていただきたいです。

院内のレイアウトは、一度決めてしまうと、改装費用などの経費が大きくなるため、そう簡単に変えられません。「一日の患者数が100人か、それ以上」の場合でも、効率的に診察できる“診察オペレーション”を前提にレイアウトを決めることが大切です。

診察を効率的に行うコツ

診察を効率的に行うコツは、以下の3点です。
(1)診察室を2つ作ること。
(2)時間がかかる処置などを行うために、処置室を作ること。
(3)医師の電子カルテ入力の時間を削減するために、医療クラークをつけること。そのために、電子カルテのディスプレイやキーボードを設置すること。

待ち時間を短くするための一番の障害は、診察が長くなることです。その解消のために(1)(2)があります。


院内レイアウト、スタッフ配置、導入する電子カルテの台数etc…
開業前に考えなければならないことは多岐に渡ります。
「なんとなく、他の先生もそうしてるから自分もそうしよう」と漠然とレイアウトなどを決めてしまうのではなく、「開業してから、患者さまに満足度高く、来院し続けてほしい」ということを念頭に、開業前の準備を進めていただきたいと思います。

端的にお伝えするならば、「成功する開業のポイント」は、ただ一点、
「開業後の患者満足度最大化を念頭に、開業時から準備すること」です。
その一つとして、院内レイアウトや診療オペレーション構築を今回はご紹介しました。

ぜひ、先生方には、上記でご紹介した点を参考に、開業準備を進めていただきたいと思います。

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