医院開業コラム
今回は、第6回として、インナーブランディングについてお伝えできればと思います。
インナーブランディングと聞くと、どのようなことを思い浮かべますか?
インナーブランディングとは、外部では無く、内部に対してのブランディングという意味ですので、医療機関においては、病院内やクリニック内に対してのブランディングとなります。主には、人に対して行うと考えてもらえれば良いと思います。
特に、医療機関は「人」でできています。
医療機関の質を上げて集患につなげるためには、サービスの質の向上やスタッフの質の向上が必要です。そして医療機関が人でできているからこそ、売上と採用は 連動しています。
全ては独立した別個のものではなく、突き詰めていけば密接につながっています。しかし、現状ではほとんどの医療機関がインナーブランディングまでは重要視していません。ブランディングは広告宣伝のために行われており、外部にアピールするためのものという認識が強いのが現状です。
では、インナーブランディングはどのように作っていけばよいのでしょうか。
自分が働く医療機関への理解が深まるブランディングを行うためには、内部の人へのインタビューが必須です。
弊社が医療機関のブランディングを行う際には、理事長や院長・教授・現場の医師・看護部長・看護師長・現場の看護師など、多くの人にヒアリングを行います。例えば採用目的のブランディングであれば、この医療機関で働くことを決めた動機や、実際に働いてみてどの点に魅力を感じているかなどを深くヒアリングしていくことになります。
こうした質問を受けることで、スタッフたちは自ずと自分が病院に対してどう感じているのか、どこに魅力を感じているのかといった「想い」に気づくことになります。質問を受け、それに対して考えたことを言葉として発信することによって、自分の病院に対する理解が深まっていくのです。
また、ヒアリングを行っていくと必ずと言っていいほど、同じキーワードが出てきます。それをキャッチコピーの材料にしたり、深堀りする目安としていきます。
こうして集まった情報を整理して創生し、Webサイトなどに掲載していくわけですが、今度はその創生された情報をスタッフたちが見ることになります。
そうすると、自分の考えていたことの棚卸しができるだけではなく、医療機関全体の方向性や考え方などもWebサイトなどを通じて知ることができます。
さらにWebサイトやパンフレットに掲載する場合は、ヘアメイクやメイクアップを入れて映像や動画を撮影したりもします。こうしてブランディングに医療機関で働く人を参加させることにより、魅力ある医療機関で生き生きと働く自分、輝く自分を演出することができ、その結果働く人の意識が変わるのです。働く人の中にもブランディングが根付き、それによって意識が変わっていくのです。
インナーブランディングは、組織を変えていくためにとても重要な要素となりますので、是非ともチャレンジしていただければと思います。
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