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クリニック継承はなぜ失敗する? トラブル事例と成功のポイント

成功する医院開業への道

クリニック継承はなぜ失敗する? トラブル事例と成功のポイント

開業医として独立する場合、新規で一から開業する方法のほかに、「クリニック継承」という選択肢もあります。クリニックの建物や医療機器はもちろん、既存スタッフや患者さまも引き継げる可能性があるため、コストや手間を抑えられるのがメリットです。

一方、継承ならではのデメリットもあるので、特徴をしっかり理解したうえで、ご自身に合った開業方法を選ぶことが重要です。

この記事では、クリニック継承で失敗するケースと原因、成功させるためのポイントや注意点を解説します。

開業医がクリニック継承で失敗するケースと原因

近年、医師の高齢化や後継者不足といった問題が起きていることもあり、クリニック継承は注目されている開業方法ですが、実際には経営がうまくいかなかった事例もあります。

そこで、クリニック継承で失敗するケースをまとめたので、継承を検討されている方はぜひご確認ください。

1-1 経営状態が悪く患者さまが少ない

もともとの経営状態が悪いまま継承してしまうと、開業直後から難しい舵取りを強いられる可能性があります。立地がそもそも悪い、広告宣伝がうまくいっておらず患者さまが少ない、診療内容やスタッフの評判が良くないといった原因が考えられます。

このように元から繁盛していないクリニックは、継承のメリットが薄くなりがちです。地域住民に継承前のイメージが残りやすいので、開業後の集患対策も思うように成功しない可能性があります。

1-2 診療方針の違いから患者さまが離れてしまう

継承元のクリニックが多くの患者さまを抱えていても、前院長とのやり方や考え方の違いによって、既存の患者さまが離れてしまうケースもあります。

患者さまはクリニックの診療方針が変わると、違和感を覚えてしまう可能性があります。「前にいた先生はもっと話を聞いてくれた」「前はすぐに希望する薬を出してくれた」など、診療内容の違いが患者さまの不満につながれば、経営にも悪影響が生じかねません。

また、前院長が診療方針を変えることなく継承を希望している場合、診療方針を変えるとトラブルに発展する可能性もあります。

1-3 既存スタッフの離職

既存スタッフをそのまま引き継げるのは、クリニック継承の大きなメリットです。継承後の開業・運営をスムーズに進めるためにも継続して雇用したいところですが、継承にあたって働き方や診療方針が変わると、スタッフが不満を抱いて離職してしまうケースもあります。

継承前後にきちんと話し合って理解を深めることが重要ですが、診療や働き方に対する考えやスタンスの違いはもちろん、医師との相性の問題もあるので、必ずしも新院長に同調してくれるとは限りません。

1-4 建物や医療機器の老朽化

クリニック イメージ

建物や医療機器といった資産を引き継いで、初期投資を抑えられることもクリニック継承のメリットです。しかし、その建物や医療機器が老朽化していて、修繕や買い替えを行わなければならないケースもあります。

大規模な工事が必要になったり、高額な医療機器を購入したりする場合、かえってコストが高くついてしまう可能性もあるのです。

また、診療方針や診療内容の違いによって、医療機器や設備の見直しが必要になるケースもあるため、継承前にきちんと想定費用を見積もっておくことが重要です。

1-5 立地条件が希望に沿っていない

新規開業に比べてクリニック継承の案件は数が少ないので、どうしても選択肢が限られてきます。設備や経営状態などの条件が良くても、希望の立地ではなかなか物件が見つからないというケースも少なくないでしょう。

どれだけ良質な医療サービスを提供できても、クリニックの立地条件が悪ければターゲットの患者層にアプローチできません。立地条件は、クリニック経営を成功させるために最も重要といえる要素なのです。

一度クリニックを開業したら、立地はそう簡単に変えられないので、開業後に後悔するケースも少なくありません。

1-6 契約条件の問題

クリニックを継承する場合、あらかじめ物件の状態や立地をきちんと調査したうえで、契約条件のすり合わせを行う必要があります。このプロセスをおろそかにすると、開業準備を進めている最中に譲渡条件を変更されたり、賃貸物件のオーナーと契約内容で揉めたりするなど、トラブルに発展しかねません。

もしトラブルをうまく解決できなかった場合、せっかく進めていたクリニック継承の契約自体が道半ばで白紙になってしまうケースもあります。その結果、スケジュールの大幅な見直しを迫られたり、余計なコストがかかる可能性も出てくるのです。

クリニック継承を成功させるためのポイント

握手のイメージ

クリニック継承が失敗する原因を理解して適切な対策を講じれば、成功する可能性が高まります。ここからは、クリニック継承を成功させるためのポイントを6つ紹介します。

2-1 事前にクリニックの綿密な調査を行う

クリニック継承を成功させるためには、以下のような項目を綿密に調査したうえで、本当に継承すべきかどうか見極めることが大切です。

  • 財務状況
  • 建物の状態やレイアウト
  • 医療機器や設備の状態
  • 周辺環境
  • 診療圏の患者さまの数や属性
  • 物件の契約状況
  • スタッフの雇用条件や勤続年数
  • 就業規則

近隣の医療モールでの開業状況や再開発による生活動線の変化など、クリニック経営に影響を及ぼす周辺環境の変化もきちんと調べてから継承する必要があります。

また、継承に至った経緯についても、前院長に確認しておきましょう。

2-2 時間をかけて前院長と譲渡条件の交渉・検討を

クリニックを継承する際は、入念にすり合わせを行ったうえで、契約手続きを進める必要があります。「〇月までに開業したい」などと焦りながら交渉・検討すれば、重大な見落としが発生する可能性も高まり、大きな後悔をしてしまうかもしれません。クリニック開業の予定時期に固執しすぎず、失敗を防ぐために細かい部分まで確認しておくことが大切です。

時間をかけて前院長と譲渡条件について交渉・検討し、お互いに納得したうえで継承すれば、その後の経営をスムーズに進めることにもつながります。

2-3 継承後の経営計画をきちんと立てる

クリニック継承はゴールではなく、あくまでスタートラインに立つための準備です。継承自体が成功しても、その後の開業がスムーズに進まなかったり、経営が立ち行かなくなったりすれば、全く意味がありません。

開業・経営も含めて成功させるためには、継承に関する手続きを進めている段階で、継承後の経営計画をきちんと立てておくことが大切です。

現在の経営状態だけでは判断せず、既存の患者さまはどれくらい通院してくれるか、建物の修繕や医療機器の買い替えにコストがいくらかかるかなど、継承後の収支見込みを踏まえて検討しましょう。

2-4 スタッフの引き継ぎ

スタッフの採用・研修にかかるコストや時間、既存の患者さまの囲い込みを踏まえて、既存スタッフはできるだけ引き継ぎたいところです。

医療業界が人手不足に陥っている現状、望ましい人材は簡単に見つかるものではありません。また、既存スタッフがいなくなると、クリニックに信頼を寄せていた患者さまが不安を覚える可能性もあります。

既存スタッフを引き継ぐ際は、継承前に話し合う機会を作りましょう。必要に応じて診療方針や雇用条件のすり合わせを行い、あらかじめ不満や疑問を解消できれば、離職の防止につながります。

2-5 継承する前に勤務医として働く

クリニックの実態や診療方針を把握するためには、継承前に勤務医として一定期間働くことも効果的です。実際の現場で働けば、調査や前院長との面談では見えてこなかった課題や強みを把握できることもあります。

また、業務を通じて前院長やスタッフ、既存の患者さまとコミュニケーションをとれば、事前に信頼関係を構築することも可能です。継承がスムーズに進むだけではなく、継承後の開業・経営にも良い影響を与えられるでしょう。

ただし、勤務医として働くためには、当然ながら前院長の許可が必要です。クリニック側の都合もあるので、無理を言わないよう注意しましょう。

2-6 開業に詳しいコンサルタントに相談する

継承開業を実行する場合、クリニックの監査や診療圏調査、継承に関わる契約手続きや行政手続きなど、やるべきことが山ほどあります。勤務医として働きながら片手間でこなせる量ではないうえ、失敗しないためには専門的なノウハウが必要なので、まずは開業コンサルタントに相談したいところです。

開業コンサルタントは継承・開業の流れや各種手続きに詳しいだけではなく、不動産や法律に精通したスペシャリストともつながりを持っているので、開業医にとって心強い味方と言えます。

クリニック開業は時間がかかるため、早めに開業コンサルタントへ相談しましょう。

クリニック継承の注意点

考える医師の写真

クリニック継承を成功させるためには、継承方法や開業形態にも注意する必要があります。必要な対策を講じなければ、余計なコストやトラブルが発生するかもしれません。

特に注意すべき5つのポイントをまとめたので、こちらもご確認ください。

3-1 親族間継承では税金対策を

親から子へクリニックを引き継ぐ親族間継承の場合、原則として譲渡対価や仲介手数料はかかりません。しかし、多額の贈与税や相続税がかかる可能性はあるので、事前に税金対策を講じておく必要があります。

例えば、クリニックの資産を段階的に「生前贈与」しておけば、年間110万円まで基礎控除を受けることが可能です。110万円を超えた部分は課税されますが、うまく活用すれば贈与税や相続税を抑えることができます。

また、税金対策としては医療法人化もおすすめです。法人税は所得税より税率が低いうえ、役員報酬や退職金を活用した所得分散ができるので、高い節税効果が見込めます。

3-2 カルテの引き継ぎ

クリニック継承において既存のカルテを引き継げるかどうかは、その後の経営にも関わる重大事項です。法的にはクリニック継承が適切に実行されていて、なおかつ経営に必要な情報であれば、患者さまの同意がなくてもカルテの引き継ぎは認められています。

しかし、カルテには患者さまの個人情報が入っているため、取り扱いには注意しなければなりません。目的外での利用があると、情報の利用停止や訴訟などのトラブルに発展する可能性もあります。トラブルを避けるためには、カルテを引き継ぐ理由を説明したうえで、既存の患者さまから合意を得るといった対策が必須です。

3-3 行政手続きや雇用契約

個人クリニックを継承する場合、行政上の規定から現在のクリニックを廃院して、同じ場所に新しいクリニックを開業することになります。そのため、行政手続き上では前院長が「廃院届」を提出し、継承者である新院長が「開設届」を提出するという流れです。

また、個人クリニックを継承すると運営主体が変わるので、既存スタッフとの雇用関係は一度リセットされます。つまり、スタッフを引き継ぎたいなら、双方合意のうえで雇用契約などを再度交わす必要があるのです。前院長が既存スタッフの継続雇用を譲渡条件として提示するケースもあるので、きちんと押さえておきましょう。

3-4 医療法人を継承する場合

医療法人を継承する場合、後継者である理事長を変更するだけではなく、理事や社員に就任してくれる人材も確保しなければなりません。特に社員は意思決定機関である社員総会を構成する存在なので、後継者のサポートとして必要になります。

また、出資持分あり医療法人を第三者承継する場合、出資持分の買い取りを求められることが想定されるため、後継者に負担がかかることも覚えておきましょう。

3-5 新規開業と継承開業のどちらが適しているかよく検討する

継承開業は初期投資を抑えられる、クリニック経営を早期に安定させやすいといったメリットが見込めます。一方、既存スタッフや患者さまをうまく引き継げずに失敗する、希望する立地や条件でなかなか案件が見つからないなど、継承ならではのデメリットがあることも事実です。

自身の開業コンセプトや診療方針、クリニックでの診療内容によっては、新規開業のほうが適している可能性もあります。もちろん、新規開業にもメリット・デメリットがあるので、継承開業と比較・検討することが大切です。

どちらの開業方法を選ぶかによって、開業・経営への影響も大きく変わることを理解しておきましょう。

開業方法でお悩みなら実績豊富な日本調剤にご相談ください

医師とコンサルタントの写真

クリニック継承には魅力的なメリットがありますが、さまざまなポイントを押さえて慎重に進めないと、開業に失敗してしまうかもしれません。また、適切な開業方法を選ぶことも重要なので、それを見極めるためにも、知識・実績豊富な開業コンサルタントに相談することをおすすめします。

日本調剤では、集患対策しやすい好立地の物件を多数紹介しているほか、クリニック開業を成功に導く一貫したサポートを無料で行っています。新規開業と継承開業で迷われている先生に対しても、豊富な実績に基づいて的確なアドバイスを提供しており、行政書士や税理士などの紹介もできますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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