医院開業コラム
心療内科の需要は年々高まっており、勤務医から独立開業方を目指す方も多いです。心療内科の場合、ほかの診療科に比べ高額な設備を必要としないので、少ない資金で開業できることが多いです。
今回の記事では、心療内科を開業する際に注意すべきポイントをご紹介します。心療内科の開業を目指す方は、ぜひ参考にしてください。
心療内科の開業を成功させる4つのポイント
心療内科の開業を成功させるためには、開業の初期段階からポイントを押さえた行動を心掛けるべきです。下記では、診療内科の開業でとくに注意するとよいポイントをご紹介します。
<駅近でなるべく人目につかない場所を選ぶ>
心療内科を開業する際には、場所選びを慎重に行うべきです。なぜなら、立地によって患者さまの入りが大きく左右されるからです。
一般的に開業する場合には、駅近く、大通りに構えるのがよいとされています。心療内科についても同様で、駅近くにあるクリニックのほうが足を運びやすく、人を呼び込みやすいです。
ただし、心療内科の場合は大通りを避けたほうが無難です。心療内科に訪れる患者さまの中には、心療内科に通っていることを周囲の人に知られたくないと思っている方も多いためです。そのため、人の目につきやすい大通りにクリニックを構えると、敬遠される可能性があります。また、同様の理由により、ビル1階にクリニックを構えるのもおすすめしません。
また、例え通りに面した建物であっても、医療ビル(医療モール)であれば、どのクリニックを利用しているのかエントランスでは分かりにくいため、安心して利用してもらえるかもしれません。
<内装は患者さんを第一に考えた作りにする>
店舗の内装は、クリニック全体の雰囲気を決める重要な要素のひとつです。心療内科は、心を患った方々が訪れる場所であるので、内装はリラックスできるような落ち着いた色合いにするとよいでしょう。
また、心療内科に訪れる方は周囲の視線を気にする方が多いので、なるべく患者さま同士で顔を合わせないような作りを心掛けるべきです。たとえば、待合室にパーテーションを設置して、隣同士でも互いの顔が見えないようにするといった工夫を行えば、患者さまも安心できます。
<患者さまへの対応方針を練る>
患者さまへの対応は、ある程度マニュアル化しておくと安心な場合があります。
対応をマニュアル化しておくとことは、従業員への教育にも役立ちます。心療内科では、デリケートな問題を取り扱うため、誤った情報を案内してしまうと大きなクレームになりかねません。そのため、常に正しい情報を提供することが求められます。
あらかじめマニュアル化した資料を読んでおくよう従業員を指導すれば、直接治療に携わらないスタッフにも正しい知識が行き渡り、クレームを未然に防ぐことができることでしょう。
<ホームページを作成する>
病院、クリニックの情報は、インターネットの情報や知人・友人からの口コミから入手する方が多いです。しかし、心療内科の場合、扱う悩みがデリケートな内容であるので、ほかの診療科の場合に比べ、周囲の人に相談できない方の割合が高いです。ゆえに、心療内科に受診する患者さんは、匿名性の高いインターネットで情報を収集する傾向にあります。
このような背景があるので、心療内科を開業するのであれば、クリニックのホームページを開設して、インターネットからの集客に積極的に取り組むとよいでしょう。
ホームページでは、見やすさ、読みやすさを意識して、素人でも分かる平易な言葉で症状や治療法などを説明すると、患者さんからの信頼を獲得しやすいです。基本的にテキストベースでの情報発信となりますが、文章の一つひとつからその人の性格、人柄が伝わるので、コンテンツの中身はしっかり作り込みましょう。
まとめ
心療内科を開業する前に知っておくと良いポイントをご紹介しました。心療内科を受診する患者さまは、ほかの診療科と傾向が異なるため、開業を検討する際にはクリニックの立地や内装、集患方法を工夫する必要があります。
独立開業を目指す方は、早いうちから開業に備えることをおすすめします。
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